≪七十にして矩を踰えず≫

先月ことだが、広島に行き久しぶりに廣原先生とゆっくり話をする時間をもつことができた。

普段お酒を飲まない私だが、その日は差し向かいということもあり久々に痛飲した。

思えば廣原先生とは本当によく飲みに行った。

30年前に初めてお会いした日も、夜歌舞伎町へと繰り出しにぎやかな飲み会となったのを昨日のことのように思い出す。それ以来東京、ロサンゼルス、広島と一緒にいるときは必ずそこにお酒があった。そして、ビールが大好きな廣原先生は店を何軒ハシゴしようとも、「じゃあ、とりあえずわしビール」と、ずっとビールを飲み続けていた。

「わし、最近は日本酒にこっとるんよ」

そういいながら徳利を片手に杯を重ねる先生にお付き合いして、私もしっかりと酔っぱらっていった。

「広島の道場の昔からおる黒帯連中はもう稽古に出ることを禁止にしたんよ。もう全員にそう伝えたけんね」

どれぐらいの時間が過ぎただろう。突然の言葉に驚かされた。

「わしのとこにおったら自分で考えんようになるじゃろ。わしが教える技をただ何にも考えんで稽古するだけになるけえ。それじゃあ進歩がないんよ。それにもうあの連中はどんなに勝手な動きをしても心体育道の動きから外れることはないけんね」

論語の不惑で有名な一説の中にある「七十而従心所欲不踰矩≪七十にして心の欲する所に従えども矩(のり)を踰えず(こえず)≫(70歳になって、自分の思うように行動をしても人の道をはずすことはなくなった)」が私の頭の中に浮かんだ。

常日頃から弟子たちに言っているが心体育道とは思考法である。心体育道という思考法が身についてしまえば、無駄な動きをすることなく相手の攻撃に対処できるようになる。

競技格闘技全盛の世の中、ともすればつい本質を見失い、ルールが少ない格闘技を実戦武道と取り違えてしまう。そしてその戦い方があたかも実戦的であるかのように勘違いする。ルールが一つでもあればどんなに激しい戦いであってもそれはスポーツなのである。護身の世界では、その動きが命取りとなる。

心体育道の思考法を身につけた広島の黒帯たちはもうどんなに好き勝手な動きをしても実戦という「矩(のり)」を「踰え(こえ)」ることはない。

「稽古に来るなっていう道場はなかなかないじゃろ」

廣原先生は大笑いしながらそういうと日本酒の盃をぐいっとあけた。




≪巌流島リレーマラソン≫

4月20日の日曜日、関門海峡に横たわる武蔵と小次郎の決闘で有名な巌流島でおこなわれたリレーマラソンに、福岡支部と北九州支部の有志と参加した。

 

総勢6名で参加の予定が、民間SPの弟子に急きょボディガードの仕事が入り来られず、5名となった。

 

記録は全然だが、たまにはこういうイベントに参加するのもいいかもしれない。




合宿最終稽古

本日は合宿3日目、最終日である。

今日は様々な攻撃を捌いて、前屈立ちにつなげる稽古を行った。

崩し技としての前屈立ちなので、攻撃をするたびに倒されてしまい、それがまた体力を消耗させる。

顔面突き、中段逆突き、中段追い突き、ハイキック、ミドルキック、ローキック等、攻撃にバリエーションをつけて稽古を行う。気を抜くとハイキックを食らう羽目に。

最後に最近道場で行っていた捌き技を復習。

3日間の稽古が無事終了。さあこれからビーチだ。




稽古を忘れて

ランニング後はみんなで阿波連ビーチへ。白砂が水中を舞い、ちょっと透明度が悪いが、それでもやはり慶良間の海である。




7月28日合宿二日目

二日目は午前中の稽古。

昨日に引き続き前屈立ちの応用を稽古。

午後は恒例のランニングリレー。今回は渡嘉敷島の阿波連ビーチから灰谷健次郎邸までの折り返し。行きはいきなり急な登り坂からのスタートとなる。

負けたグループは夜の宴会で、勝ったグループの世話係となるためまずは結団式。

ランニングなのに急坂の連続にたまらずウォーキングに。

下に見えるのは阿波連ビーチ。

海の向こうは阿嘉島、座間味島。

勝ったのは吉竹グループ。個人記録でも東京道場の吉竹君がトップ。

終了後は渡嘉敷島の海をのんびりと楽しんだ。

 




7月27日合宿初日終了

今回の合宿のテーマは前屈立ち。

一見伝統的で非実戦的に思われるこの立ち方が、一瞬の動きの過程で使用すると、全く力を使わずに相手を倒すことが出来る実戦的な技となる。

今回はまず「捌きの型一」をベースに、前蹴りに対する捌きを指導。

その応用として最終日までには様々な攻撃技に対応させていく予定である。

終了後、砂浜経由で宿へ。このあとは渡嘉敷島最大の祭り「とかしきまつり」に行き、みんなで総踊りに参加して楽しんだ。




合宿場所決定

合宿場所が渡嘉敷島に決まった。

第10回記念合宿を種子島で行なって以来、弟子たちの希望もありずっと南の島で行なっている。

それまでは毎年、栃木県の日光だったので随分南まで来たものだ。

まあ、年に一度の各道場生の親睦も兼ねているのでこれはこれでいい。親睦とはいえ稽古はしっかりとやり、延泊できる弟子は延泊して沖縄の海を堪能してる。

稽古のできる場所をさがすのが結構大変なのだが、これまで種子島、座間味島、渡嘉敷島、久高島、阿嘉島(慶留間島)とやってきたので勝手がわかってきて、いざとなれば一度使ったところに行けばいいのである。今回がまさにそうだ。

延泊組は翌日の稽古のことを気にせず、思いっきり飲めるということもあり、深夜まで武道の話に花が咲くことになる。

今回で16回目。20回の記念合宿は実はグアムあたりをと目論んでいる。




第16回夏季合宿のお知らせ

今年の合宿の日程が決定した。

もともとは7月20~22日でと考えていたのだが、当誠流武会も参院選の影響を受け一週間後の7月27~29日で正式に決まった。

各道場生は万難を排して参加するように。




滋賀山本道場

4月13日に滋賀県の百済寺に誠流武会の新支部が開設された。

当日は早朝の地震の為、京都より西のJRはストップ。伊丹空港からバスで京都へ行き、めざす能登川駅までも新快速は動かず、野洲行きの普通列車で乗り継ぎながらの行程だったが何とか無事午前中に到着。

指導も予定通り行うことができた。

いろいろ書こうと思ったが、このHPにリンクしている東京の道場生のブログ「心と体を護(まも)る術」に詳しすぎるほど書かれているので詳細はこちらでご覧いただきたい。




ギュギューットレーニング

廣原先生から一冊の本をいただいた。

タイトルは「ノーモーション筋トレ」

この本で紹介している筋トレの数々は、およそ一般の方々が考えている筋トレとは大きく違っている。

詳しくは先生の本を読んでいただいた方が早いが、ヨガのような筋トレである。

この効果を自ら証明するために、廣原先生はこの一年間、腕立てや懸垂など一般的に言われているような筋トレは一切おこなわず、この本で紹介してる筋トレ法のみをおこなってきたという。

本の帯には「アイソメトリック理論に基づく」と書かれているが、実際には廣原先生の直観力から生まれた筋トレ法で、アイソメトリック理論等は完成されたものに対する後付の説明でしかないと思う。

心体育道の武術、健康術の動きはすべて、廣原先生の直観力から生まれたものである。

そしてその技術は決して完成されることはなく常に進化し続ける。

まさに「無極」なのである。